本コバブログ:とはずがたり「本屋を開業して1年が経ちました」
「本と、珈琲と、ときどきバイク。」の
店主がお送りするブログ。
略して“本コバブログ”。
今回は珍しく書評ではなく、
この11月6日、本屋を開業して
ちょうど1年が経ちましたので、
振り返りつつ、ふと思ったことなどを
気ままに綴ろうかと思います。
頭の中をグルグルと回転しつつ
思考しながら書き続け、
かれこれ1ヶ月以上前から
コツコツと少しずつ執筆。
いつも以上にめちゃ長文になるかと思いますが、
お付き合い頂けますと幸いです。
(じっくり噛み締めて読むと小一時間くらいかかるかと)
開店までの道のりとこの一年、、、
まだたったの一年なのに、実に濃厚な日々でした。
本も本屋も好きだけど、
読書家というほどでもないし、
取り立てて思い入れがあるわけでもない、
そんな僕が「本屋」という場所に
未来の可能性を感じて、開業に至ったわけですが、
結果、
お客さんより何より僕自身が
「本」や「本屋」という場所に
ハマっている自分がそこにはいました。
2021年3月に某大手バイクメーカーを辞め、
バイクのプロダクトデザイナーという
若い頃からの夢だった肩書きすら捨て、
それでも「バイク」への思いを残したまま
新たな挑戦先に、
「バイクの普及活動」の一つとして
僕は「本屋」を選びました。
予算も少なく、人脈もゼロ。
できる範囲で最大限工夫した結果、
今のお店のカタチとなりました。
もし会社員のままであったなら、
ポジションも上がり、給料も上がり、、、
最高の安定した暮らしになっていたことは間違いありません。
その代わり「会社が求める人材」にはなれても
「自分」を押し殺し、我慢し続けてまで
会社に残る理由は見つからなかった。
ましてや組織の行く末に伸びしろも感じられなかった。
自分の居場所なんてないし、作ることすらできなかった。
人を大切にしないどころか、悪意のない悪意を持って
ズケズケと土足で精神に干渉してくる感覚に嫌気が差しました。
もっと言えば、自らのライフワークとして設定した、
「魅力的なバイクを多くデザインし、世に残すことで、
多くの人にバイクの魅力を知ってもらい、
日本のバイクの社会的地位を少しでも上げたい。
バイクを通して人が感動する瞬間をデザインの力で演出したい」
という本懐の達成が組織の中にいては達成不可能だと気づいたのです。
「自分らしさ」からどんどん離れていく感覚に気づいた時、
我慢し続けてきた会社員人生に終止符を打ち、
今こそ会社を辞めて、自分の意志で立つ挑戦をすべきだと思いました。
それでも退社するまでに3年はかかりましたね。
これは他社に転職しても同じことだとも思ったので、
大きな組織ではなく、あくまで独立の道を選択。
儲からなくても、不器用でも、自らが主体性を持って、考えて、
泥臭く足掻いて生きていこうと。その先にある"光"を信じて。
そして
「バイク」への自身の強い思いは持ち続けたままでしたので、
バイクの未来の可能性を信じつつ、
バイクにまつわる自分らしい仕事をしようとアイデアを練る日々。
それには
小さな力であっても自らの感性が発揮できる「場所」をつくること。
「人が何かに出合う場所」、「人と人が出会う場所」、
「人を育てられる場所」、「コミュニケーションが生まれる場所」、
とにかく現代社会とは逆行するように、
「効率の悪いムダな場所」の創造が自分にとっても、
この窮屈な時代においても、必要だと考えたのです。
そこに「バイクとの出合い」を重ねて、
想像力を膨らませられ、培うことのできる場所とは何か、、、
「人は皆、悩み、疲れている。
それを本来の豊かな人間に戻すきっかけとなれる場所。
そしてその先に、バイクがある」
一つ一つ、自分がやりたいこと、自分がやるべきこと、
自分ができることなどをあらい出し、
丁寧に言葉を紡いでいった先、
「バイクと出逢うための本屋」
という場所の創造にたどり着いたのでした。
だから僕は、本屋をはじめました。
なぜ「バイク」と「本」なのかの深掘りについては、
過去のブログやお店情報①など、各所にて
語っていますので、気になる方はご覧下さい。
自分のやりたいこと&やるべきことは「本屋」だと気づいた時、
僕の中にあった様々なアイデアの断片である各ピースが
全てピタリとハマった感覚を得ました。
ただ、
勝算なんて1ミリもなく、
儲からないのも目に見えている。
自分の「美しい」と思う感覚を大切に育てたかった、
そんな中、自らの熱量だけで築いた
当店「本と、珈琲と、ときどきバイク。」
開店までの道のりも大変ではありましたが、
今思うのは、「続けること」の難しさこそが
本当の課題だと痛感する毎日です。
会社員だった頃と比べて、
安定収入もなく、社会的ステータスや生活は
もはや底辺レベル。休みもないし、
旅行や出張もない&できないので、
行動範囲も非常に狭くなりました。
それでも
自分の世界は明らかに広がりました。
応援してくれる温かいお客さんたちや
僕と同じように独立してお店を営んでいる先輩方、
会社員では味わえなかった上下関係や利害関係による
ビジネス上の繋がりではない、本来の人と人との
豊かなコミュニケーションを味わえていると日々感じます。
僕自身が掲げている「裏テーマ」として、
お店を開いたことで、今まで無くしかけていた
「自分らしさを取り戻す」という目標においても
少しずつではありますが、養えている気がします。
この非常に濃厚だった1年間、
ここまでの道のりを振り返って見たいと思います。
まず
開店時の苦労で言えば、
①.店の場所
②.選書
③.どう仕入れるか
の大きく3つが通過すべき大事な本屋のポイント。
「①.店の場所」に関しては、
予算の都合と、家賃等を払い続けることへの
ムダを考慮し、自宅敷地内で始められる範囲で
小さく始めてみようということで、建築設計側との
打ち合わせの中で決めた経緯があります。
それが結果的に予算も抑えられるし、残るし、良いだろうと。
この時点で「本屋は立地が9割」とも言われる
業態セオリーからは背を背けることになります。
立地としては、通り沿いからは一歩奥まってはいますが、
日中は交通量も多い通りなのと、
高速道路へのアクセスも良い道だったので、
決してそこまで悪い立地でもないと考えていたのもあります。
それが現在の、少ない客数と関係していることは
否めませんが、こればかりは仕方ありませんでしたね。
しかもたった三坪程度の広さ。
勿論、通勤時間1秒というメリットはありますが笑
しっかりと根付くまでに時間がかかることを覚悟して、
しぶとく在り続けようと思っています。
続いて「②.選書」に関してですが、
星の数ほどある本や出版社から
当店で仕入れたい本を
一冊一冊選んでいく作業です。
「選書」という行為が
全くの未経験だったので、
楽しみつつも終わりの見えない作業でした。
丸3ヶ月を使って5000冊ほどを
なんとかピックアップしたはいいものの、
当店の規模は1000〜1500冊。
さらにそこから絞る作業が始まりました。
絞る作業は、選ぶより難しくかなり苦労した点でしたね。。。
そうやって最初は本を選んでいったわけですが、
無作為に「面白そう」という理由だけで選んでいては
本当にキリがなかったので、
選書にルールをもたせようと一つ指標を決めました。
まず大きな概念に、
「バイクのことを知らない人」がターゲットであり、
「その本の先にバイクが見えるかどうか」という、
僕自身のクリエイティブで培った感性をフルに使うことと設定。
その深掘り要素として、
「好奇心・感受性・美意識」でもって、
「それらの感情が動いた先にバイクがある」という
ストーリーを持たせることで、
ある程度、選書の的を絞るための指標を言語化しました。
もちろん例外もあるので、キッチリ輪郭を持った言葉ではなく、
それなりに大らかに包みつつ、絞られすぎない程度の
「柔軟と限定のあわい」を行くわかりやすい言葉を選んだつもりです。
結果的には大成功だと僕は思っています。
この選書基準を設けたことは今では大いに役立ってますし、
全くブレることなく選書基準として機能し続けています。
お客さんに説明するときにも
なるべくわかりやすい言語で表現したおかげか、
僕自身が相手に伝えやすい&伝わりやすい(と思う)
立派な当店のステートメントとしても機能しています。
また、
実際に店舗にご来店頂くとより深く味わえるかと思いますが、
遠方の方だとそう簡単には来られないと思います。
そんな方々のために、当店の選書の一端を味わえる
通販サイトもございますし、
1万円選書サービス「ブックカルテ」さんもご利用できます。
少しでも当店の世界観をご堪能頂けましたら幸いです。
最後に「③.どう仕入れるか」に関しては、
せっかく選書した本をどう仕入れるかというのが、
なかなか一筋縄でいかない課題でして。
というのも、本の卸業者の問題。
本屋の業態の昔からの習わしとして、
「取次」と言われる卸業者から本を仕入れるのが一般的。
出版社から直接仕入れるという手段もあれど、
全ての出版社が対応してくれるわけでもなく、
管理もえらく大変になるので、
僕は取次と契約の方針を取りました。
大手取次と契約できるかどうかで
仕入れられる本の豊富さが異なります。
大手出版社の本なんかは特にそうですね。
せっかく選書した本も、大手卸と契約できなかった場合、
その半分程度しか揃えられないということも
調べていくうちにわかってしまいました。
ただ大型書店ならまだしも
書店経験もない僕が営む零細書店では大手取次と
契約を交わすことはかなりハードルが高く、
相手にもされません。
そこで当店がとった手段は、
二次卸業者という特殊な仲介を介して、
大手から本を仕入れられるルートを使うというもの。
これも本来で言えば、当店のような小規模中の小規模かつ、
今後の客足の成長が見込みづらい立地という条件だと、
契約できないのが当たり前。で・す・が、
これは"運"が味方をしてくれました。
二次卸の担当者がたまたまバイク好きだったこともあり、
普段は契約を取らないほど小規模の本屋にも関わらず、
応援したいとの思いから、積極的に対応して下さり、
なんとか大手卸から
本を仕入れられるルートの確保に成功したのでした。
二次卸を通してだろうが、
大手取次と契約を交わしたことと実質何も変わりませんで、
これで仕入れられる本の制限はほぼなくなりました。
この本屋の規模で雑誌もコミックも他書籍も扱える総合書店は
全国探してもそうはありません。そこが強みでもあります。
「①.店の場所」と"広さ"こそ不十分かもしれませんが、
他に関しては申し分なく、小さいけれど
本屋としての機能が十分に備わった
総合書店がここに出来上がったわけでございます。
ここまででもなかなかハードな準備でしたね。
他にも店舗設計の話やお店の名前やロゴの話、僕の家庭の話、
本屋としてのノウハウの話など、話す内容は尽きませんが、
ひとまず開業準備に関しての振り返りはここまで。
何せ、
自分の思いをカタチにして続けられることをしたかった。
自分が「育ち」、人が「育つ」そんな場所で「在り続けたい」
これに尽きます。
会社員としてのストレスや苛立ちもMAXだったので、
コロナ禍だとか本が売れない時代だとかは
全く眼中になく、
自分が美しいと思ったことをやろうと、
自分らしくいられる場所をつくろうと、
自分がやり続けられることをやろうと、
やり続けることに意味があることをやろうと、
「バイク」×「本屋」を選びました。
そうやって無事開業できたはいいものの、
今度は自分の想定よりも
遥かにお客さんが来ないという課題にぶち当たるわけです。
この一年、黒字経営になったことなどなく、
目標と比べると、平均売上はその1/3程度。
店舗の経営どころかとても暮らしてはいけないレベル。
妻の蓄えから補填するのも限界が見えていたので、
この9月半ばから夕方〜深夜にかけての
遅番勤務時間帯の工場に勤めることに。
苦肉の策として、何とか経営を続けようと
足掻いているのが現状でございます。
工場勤務を始めたことで、平日は時短営業となり、
さらに客数は減る一方。
現在では目標売上の1/4にまで下がってきています。
毎月の本の仕入れ冊数もかなり厳しく管理せざるを得ず、
一冊売れたらまた一冊仕入れるという、しばらくは
極めてゆっくりと本が動く本屋になりそうです。
立地も悪い、客も来ない、本も売れない、、、
そんな本屋は潰した方がいい。
このたった一年で何度思ったことか。
自分のやろうとしていることも含め、
果たして「意味なんてあるのか?」
「誰がそんな事求めてるのか?」
「自分のこだわりを押し付けてるだけでは?」
みたいに自問自答する日々。
そもそも本屋というものの
商売を成立させる難しさもさることながら、
その需要の少なさに心が折れそうになる。
僕自身が商売下手というのもあるし、
自らを不必要に大きくみせたりするような
わかりやすい対外的宣伝など、
中身がないまま強くアピールするのも下手なもので、
不器用ながらSNSやこのブログサイトにて、
自分ができる範囲でかつ、続けられることから、
コツコツとPRを積み重ねていくしかないかなと。
今まで未経験者だった者が、
真っ当に本を売っていくだけでは
とても成立しない業界だと痛感させられます。
ギャラリー展示やイベント出店など、
あまり頻繁にはできませんが、
少しずつ企画できればとも思ってます。
僕に足りないのは、
少しでも集客しようという行動と努力なのかなと。
まさに僕の苦手なところですね。
伝えたい思いやメッセージなどは、
いくらでも溢れてくるのですが、
綺麗事ばかり並べても
実際の商売の現場は難易度スーパーハード。
それこそ本屋の一つの正解として、
わかりやすく雑貨を売ったり、
カフェメニューを充実させたりすれば、
多少は客足も売上も見込めるだろうけど、
自分に合わないことはとてもやり続けられないし、
愛がないので、どこかでボロが出る。
それに何より「美しくない」。
この感情が邪魔してるといえばそうなんだけど、、、
どうやら僕は商売に不向きな不器用人間のようです。
結局は、
時間の蓄積でしかその価値を測れないんだろうなと。
結果的にそれが「自分らしさ」にも
繋がるはずだとも思ってます。
そうやって自分の思いに正直に、
潰すという選択肢だけはないと自らを奮い立たせ、
10年続けば何かが変わると祈りつつ、
長い目で見て、自分も人も地域も育っていく、
偉そうなことを言うようで恐縮ですが、
当店のコンセプトである
「バイクと出逢うための本屋」というのは、
この窮屈で生きづらい現代や日本という国において、
勝手ながら「日本人の感性の底上げ活動」
そのものだと思っています。
未来に向けて、子どもが減っていく中、
若者も我々大人も、各々一人一人が、
「何か」に気づいて、主体的に行動できる人こそ、
これからの日本を支える人に
なり得る可能性を感じています。
「バイク」や「本」というのは、
未来の可能性や豊かな人間性づくりなどに、
とても貢献度の高い「ムダ」なものだと僕は考えるのです。
世の中全体が合理性や効率化を重視され、
寄り道もできない、失敗もできない、
管理の度が過ぎて超神経質、
この器の狭量な時代(特に日本)の中で、
これからの時代を担う若者たちが、
「バイク」の良さや「本」の良さに
どれだけ気づけるのでしょうか。
非常に危機感を感じています。
我々はロボットではなく、人間なのですよ。
YESかNOの二択でもないし、
国語算数理科社会で物事は測れないし、
そんな教育では我々日本人は、社会や世界で戦えない。
このままでは強くしなやかに美しく生き抜けない。
僕の主観ですが、何のために生きるかって、
「人が人らしくあるため」だと思ってます。
「よく食べ、よく笑い、よく寝る。
自然に触れ、言葉に触れ、モノに触れ、人に触れ、
好奇心に目を輝かせ、何かを想像し、何かを創造する。
日々を大切に、丁寧に、感性豊かに暮らす。」
こういうことかと。
誰でもできるシンプルなことだと思います。
そのために、
"感性を磨くことを大事に生きるべき"だというのが
僕の考えです。
バイクや本にはこの"生きる意味"のヒントが
とても多く詰まったモノだと僕は強く感じています。
皆さんは今まで生きてきて、
過去や最近「何に感動しましたか?」
強く揺さぶられたことがあなたを彩ります。
それがあなたにとっての真実です。
その積み重ねの過程こそが
"あなたという人間"を形成するのです。
結局は僕の思いが先行してしまいがちで、
メッセージがいくらでもつい溢れてしまいます。
ところがどっこい
商売が反比例するかのようにうまくいっていない笑
そんな自分を見つめる上でも濃厚だったし、
新しく挑戦したことでもとても濃厚、
あっという間に経過したこの1年間。
全員のお客さんの顔まではさすがに覚えられないのですが、
さまざまな理由で皆様お越し頂いております。
バイク好き、本好き、珈琲好き、その全部が好き、
雰囲気が好き、隠れ家感が好き、小さいお店が好き、
店名が面白そうだから、人づてに聞いて、
たまたま調べて気になったからなどなど、、、
初来店の方には必ず当店を知った経緯を
お聞きするようにしてまして、基本はSNSが最も多いのですが、
人それぞれいろんなストーリーがあるものです。
開業してすぐに、TV撮影がありました。
開業してすぐに、新聞に載りました。
その記事がYahoo!ニュースにもなりました。
その流れで、ラジオにも出させて頂きました。
別の取材でWEB記事にも何度か載りました。
バイク雑誌の取材もありました。
小さな冊子の取材も何件かありました。
さらにその後新聞に2回ほど載りまして、
WEBラジオにも出演しました。
たった三坪程度の本屋でかつ、
一年目の割にはとても恵まれているほうだと思います。
この一年多くの皆様に注目頂きまして、
出版社に電話しても「存じ上げてます」と
コメント頂くことも増えてきました。
感謝の言葉は尽きません。
それでも客数こそ伸び悩んでいますし、
引き続き知名度を上げてかねばなりません。
ハマるハマらないもまずご来店頂かないとね。
その中からリピーターになる確率なんて
ごく僅かなのですが、目の前のお客さんを大切にしつつ、
じわりじわりと広がっていけたらと思っています。
先日約一年ぶりにご来店のライダーの方がおりまして、
大変嬉しいお言葉をいただきました。
この場で記しておきたいと思います。
「直接のお客さんじゃないかもしれないけど、
このお店をきっかけに広がったことで、
バイクに乗ろうとしてる人が知人にいるよ」
一つ、心が報われた大切な言葉です。
それこそ10年後に
「この本屋でこの本と出合ったからバイクに乗りました」
という人が1人現れるかどうかという
未知なる長期戦だと思っていたので、
このたった1年で、僕の知らないところで、
少しでもバイク文化に貢献できている事を
知れた貴重な貴重な日でした。
大切に心に仕舞っておきます。
今ではリピーターの方も少しずつ増え、
当店のラインナップとは関係なく
日常使いの本屋として、本を注文されてく方もいます。
客層も、老若男女問わず、ファミリーもライダーも、
小学、中学、高校生といった若年層こそ少ないですが、
僕の予想に反して、的を絞った本屋にも関わらず、
とても幅広い客層の方にお立ち寄り頂きました。
心より感謝申し上げます。
会社員時代のままでは本来関わるはずのなかった
素敵な出会いの数々。
経済的な豊かさは全くないのに、
僕の財産は皆様そのものだと心に沁みています。
そういう意味では心だけは豊かなのかもしれません。
自分が皆様に育てられたとも言える、そんな一年でした。
とても盛況とは言い難い経営状況ですが、
そんな一人一人お越し頂く皆様が支えて
くださっているのはまぎれもない事実。
未熟な僕自身の心の支えになっております。
重ねて感謝を。
生活面においては、キツいことしかない本屋経営。
こんなに破綻してもなお、僕が思うのは、
「あぁ、この本屋をつくってよかった」
引き続き、2年目も自分らしく頑張ります。
何卒ご利用ご来店、ご贔屓のほど、
よろしくお願いいたします。
非常に長文でしたが、
ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。