本コバブログ:とはずがたり「2023年もお世話になりました」

「本と、珈琲と、ときどきバイク。」の
店主がお送りするブログ。
略して“本コバブログ”。

年の締めくくりに
2023年一年間の感謝を込めて
このブログを綴りたいと思います。
先月の「2周年記念ブログ」にて
一年間の総括みたいなものは
すでに綴りましたので、
今回は、
冒頭は雑多な内容を入れつつ、後半は
僕が選ぶ今年の本10選でも紹介しようかと。
昨年も10選やりましたねぇ。
お付き合い頂けますと幸いです。

まずは、
2周年となるこの2023年も、当店を
ご利用ご来店ご愛顧誠に有難うございました。
大変お世話になりました。
近隣の方、市外の方、遠方の方、
お客様一人一人に日々助けられております。
本屋としては依然として
極めて厳しい経営が続いてますが、
なんとか3年目、4年目...と
できる限り続けて参りますので、
引き続き、ご支援ご協力のほど、
何卒よろしくお願い申し上げます。
何より、僕自身の心の灯だけは
絶やさぬよう、もがき抗いながら
コツコツと日々を重ねてゆきます。


あけすけに
一つの指標をここに記しておきます。
一人につき1冊、本を購入したとした場合、
当店はざっくり1日平均3,4名ほどの客数。
驚きの少なさでしょう...恥
驚くほどお客さんは来ませんし本も売れません。
現状の10倍の客数(=売上)がないと
まず本屋として独立はできない状況です。
当店の立地や規模ではなかなか至難の技。。。
工場勤務と並行するなら少なくとも
3倍まで数字を上げないと生活苦のまま。
この数字目標も達成の目処はまだまだ遠い。
もし不測のトラブル等あれば即破産です。
この現状を抱えた上で、
さぁどうするかというのが喫緊の課題。
僕自身何をどうアクションすればよいか
頭を抱えております。
手っ取り早いのは、
平日会社員に戻り、
土日のみの営業にすべきかとか、、、
(そうすると完全に休みがなくなり
体がもたないし絶対にやりたくない...)
それでは本屋が趣味の範囲になってしまい、
「なんか違う」感にもとても抵抗があります。
葛藤や悩みは尽きません。
そんな中、
3年目も地べたにへばりつきながら
本屋を本業に続けていきたい所存です。


まだまだ認知されていませんが、
当店は
一般書籍はもちろん、雑誌やコミック、
お客様注文含め、規模が小さいだけで
普通の本屋とさほど遜色ない
スペックを備えております。
つまり業態は普通の本屋なんです。
ただ、普通の中に宿る僕の思い、
「バイクと出逢うための本屋」
というメッセージが全く普通ではない笑
しかもライダーに向けているわけでも
ないというひねくれっぷりで笑
「バイクを知らない人に向けて
バイクとどう出会ってもらうかの

可能性のタネを扱っている本屋」
になります。
このメッセージを先行して発信しているので、
ますます「なんだこの店!?」
ってなるのは必然ですよね。
業態は普通なのにメッセージが奇々怪界。
でもまずは"一般の本屋"として
認識されることでしょうね笑
自他ともに認める
マイノリティなこと、パーソナルなこと、
をやるには、それはそれは、
浸透するのに相当な時間がかかるのだと
身をもって感じています。
そのためには精神的体力と身体的体力、
そして経済的体力が必要不可欠。
(当店は経済的体力の決定的不足...)
そして時間がかかったからといって、
マジョリティに変わることはないわけで、
とにかく「存在し続けること」。
これが最重要だと思っています。
社会的市民権を得られるまで浸透できたなら儲けもん。
でもそれは本屋という人生を通さないと
誰にも証明できません。
当店が長く在り続けることで、
僕自身という人間が見えてくること、
それが信頼に変わったとき、
はじめて社会から認知されてくるのだろうと。
ざっくり肌感覚で言えば、
10年続けられたらはじめてスタートライン。
そんな感覚でおります。
昨今の個人書店ムーブメントしかり、
ほか個人店が長続きするポイントは
「何をやるかより、誰がやるか」だと
思い至るようになりました。
業態はどうあれ、
店主の顔が立つようになること。
どんな人?何の人?何を発信してる人?
何ができる人?何を大切にしてる人?
などなど...
そしてそんな店主の顔を通して
”人間味"が感じられること。
これをいかに時間をかけて
築き上げていくかがポイントだと考えています。
商売上手な人は
このスピードが速いんだろうなぁ。
そしてある程度自分自身に嘘をつける
大雑把さ&鈍感さもあるのではないかと。
僕みたいなエゴの塊で、完璧主義かつ、
こだわりの強いめんどくささを備えた、
鈍臭い人間は、
忍耐強く時間をかけていくしかない。
商売が下手の極みでございます。
自分に嘘がつけない性格とも相まって
興味のない方向へは全く触手が伸びないし、
不必要に大きく見せたりするのも非常に苦手。
いろいろと顔に出てしまうのもあり、
つくづく不器用でイヤになっちゃう...
でも人より遅い分、
忍耐強さでは負けないゾ笑
才のない人の戦い方は
時代が変わろうとも
周囲の雑音を振り払って
飽きずに"続ける"ことのみでございます。
いつの間にか"高み"にいるみたいな。
いつの間にか周囲に誰もいないみたいな笑

不思議ですよね、
こんなにいろんな物事を
手放し、捨てて、切り詰めて、
妻にも迷惑かけて、耐え忍んで、
生活は苦しいことしかないはずなのに、
本屋を辞めたいとは1ミリも思わないなんて。
むしろ楽しいとは。。。
日に日に楽しさは増すばかりです。
前職に関しても
組織や鈍感なおじさんたち、
バイクの未来について
全然本気で考えてない上層部に、
嫌気が差したわけではありますが、
バイクというモノづくりは
今でも大好きなまま。。。
(そのプロセスは苦労しかないというのに)
なんでだろう?
モノづくりや本&本屋には、
「ヒトがヒトらしくいられる何か」
「美しいものを美しいと感じる感性」
「自分や人の成長が感じられる場所」
「未来に対し前を向ける新たな可能性」などなどが
色々と詰まっているからなんだろうなぁ。
適当なことを言いますが
「本屋の未来は明るいぞ!」
何の根拠もなく感じている次第です。
現代社会に足りないものが詰まっています。
そしてクリエイティブな人間についても
本屋を通して育てていけたらと思っています。
「クリエイティブの未来も明るいぞ!」
合わせて伝えたい。
その過程でバイクと出会うことができたなら、
僕の本懐の成すところです。
さらに言えば、
もっと個々のパーソナルなメッセージを込めた
「人間味感じる公共の場所の創造」
増えることにもとても可能性を感じています。

何とか食い繋いでイクぞーー!
(叫んでみただけです笑)

と言ってるそばから
平日勤めている、
派遣労働先の工場が
ダイハツ問題の影響で
かなり稼働を縮小せざるを得ないという
緊急事態が明らかになりました。
保証は出るものの、
明らかに収入源が減るピンチの状態。
2024年はトラブルからスタートのようです泣

来年も引き続き、
勝負の3年目となる当店を、
そして未熟な僕自身を、
どうぞよろしくお願いいたします。

当店を通して皆様に幸多き一年と
なりますようお祈り申し上げます。
それでは、よいお年を☆


年末のご挨拶は
一旦ここで区切りまして、、、


先月「祝☆2周年ブログ」にて
当店の一年間を総括しましたが、
この年の暮れ12月にもう一つ、
当店にとって大きな、大変嬉しい
思いがけない奇跡のギフトがありました♪

それは、上写真にありますように
先日12/5に発表になりました、
#静岡書店大賞 の受賞作
#成瀬は天下を取りにいく に
当店の帯コメントが採用されたのです!
これは本屋として僕の一つの目標でした。
しかも!
帯コメに採用されている2店舗のもう1つが、
#高久書店 さんというのも奇跡!!!
つまり、
静岡県内に数ある、書店や図書館を差し置いて
掛川の2書店がその代表を務めたことになります。
さらにさらに!!
その帯コメが静岡新聞の全3段カラー広告を
ジャックするというミラクルとも重なりまして!

本屋として苦しい状況が続く中での、
年末にこの奇跡的なサプライズギフト♪
心躍り、胸がときめいたのでした❤️
こういうささやかな喜びを
積み上げていければと思っております。
これは僕としては
本当に嬉しかったことなのですよ。
これでなんとか年を越せます笑
ご報告まで。


ここから話題をまた変えまして、
今ブログの本題の一つ、
今年の本10選の話に入ります。


正直、今年はあまり本が
読めた年ではありませんでした。
おおよそ50冊未満くらいかな。
それでもなんとか
#本屋大賞 に投票できるほどには
ギリギリ読了。(1/8が投票〆切)
そんな今年読んだ本から10選を
簡単にご紹介したいなと。
小説以外も読んでいますし、
発売日も今年のものとは限りませんが、
やはりなるべく紹介したいのは小説。

いろんな魅力的な本がある中で、
僕が小説推しなのは、
"小説には間違いなく全てが詰まっている"
と思っているからでして、
時代感、思考力、倫理観、人間観察、
他人や自分への想像力、美しい言語表現、
何を美しいと思うか、美意識、
目的や結論までのプロセス&背景、
好奇心、主体性などなど、、、
キリがないほどに全てが詰まってる。
そこら辺のビジネス書や自己啓発本よりも
よっぽど全ての感性が磨かれると感じます。

ということで10選の中で
小説の占める割合は多めです。

所詮僕が読んだ範疇に過ぎませんが、
今年の10選はこちらです↓

①:成瀬は天下を取りにいく(宮島未奈)
②:Row&Row (村山由佳)
③:縁切り上等(新川帆立)
④:夫よ、死んでくれないか(丸山正樹)
⑤:君のクイズ(小川哲)
⑥:マリエ(千早茜)
⑦:君が手にするはずだった黄金について(小川哲)
⑧:日本エッセイ小史(酒井順子)
⑨:月夜の森の梟(小池真理子)
⑩:さみしい夜にはペンを持て(古賀史健)

順番は決してランキングではないつもりですが、
いや、、、感覚的にはランキングに
なっているかもしれません笑

長文になりすぎるので、
各本を細かく紹介まではしませんが、
10選のポイントとしては
「感情の機微の言語化」
そして僕にとって、
最も難しいテーマでもあるのが、
男女間での物事の考え方や意思伝達のズレ。
このテーマを扱った本が
多くを占めることとなりました。
あの "養老孟司"先生も
これだけいろんな本を出して
社会や人を捉える目を持ちながら、
「何十年も一番近くにいる
妻のことすら全然わからない」

と言っているのを見かけたことがあります。
それだけ難しいということでしょう。
答えが一つじゃないし、
人によって異なり、
年齢によって異なり、
状況によって異なり、
育ってきた環境によって異なり、
国によって異なり、
時代によって異なり、、、
正しいor間違っているだけでもなく、
美しいor美しくないでも測りきれない、
自分なりのモノサシを常に
調整し続けないといけないテーマなんだなと
実感している次第です。

なんでこのテーマに
僕が関心があるかといえば、
"男社会への疑問"が発端でして、
この社会のいろんな不備というか、
変なところがいかに多いかに
気づき始めた途端、
日本が停滞したり、衰退したり、
人そのものについても幼稚化が進んだり、、、
全てはこの"鈍感なおじさん社会"が根本に
あるのではないかと見ているんですね。
日本のバイク社会に
あまり変化が見られないのも、
同じ問題を抱えている気がしています。
僕自身も男性性ということもあり、
いかに"異性"や"他者"への
関心や歩み寄りが大事かということと、
"男らしさ"みたいな呪縛について
知る・知りたい・知る必要があると
常々感じているところです。
そしてそれらを
的確に、面白く、丁寧に、
美しく、繊細に、深く、
知ることができるかつ、
想像力を培えるのが、
"本"だと思っています。
つまり"言語化"の重要性に
繋がっているわけです。

これからの時代に必要な要素として、
男性は"器"と"教養"、
女性は"向上心"と"自立心"、
ではないかと見ています。
男性は女性と比べて明らかに雑で鈍感すぎる。
丁寧な言語化力と、他者に寄り添う器がマストかと。
女性は"結婚・出産・家庭に入る"という
呪縛からもうそろそろ解放されてもいいし、
生き方を自由選択しながらも
もっともっと積極的に
社会に対して自立心・向上心を持つべき。
思考を停止して目の前のことばかりに
目を向けていませんか?
改めて「自分が何をしたいのか?」
「自分の人生をどう生きたいのか?」
について
自問自答してみてはいかがでしょうか。
全然否定するつもりはないのですが、
謎の当たり前が蔓延る
社会や周囲に合わせる必要なんてなくて、
はやく結婚したいとか、子供産みたいとか、
夫や子供、家庭のことは一旦置いといて、
(もちろん愛すべき家族であれば超大事ですよ)
”自分”を丁寧に扱い、闘う向上心を磨くのも
一度きりの人生にとても大事なことだと思うのです。
つまり極端なことを言えば、
「女性が社会を動かし、男性がそれを支える」
この考え方がマジョリティになることは
なかなかないとは思いますが、
このウェイトが少しでも大きくなってくれば、
よりよい日本社会に繋がっていくと一つ、見ています。
男性よりも女性の可能性は
まだまだまだまだまだまだ
潜在的に大きいと僕は思っています!
もっともっと女性が前に
出てくることを心から願っています。
かといってこの乱暴で大雑把な
日本の男社会の中で女性が闘うには
どれだけ学歴があろうが、
どれだけキャリアを積んでいようが、
難しいところもまだまだ多い。
だからこそ
当店のラインナップの中にも、
女性の背中を押したり、
悩みに寄り添ったり、
前を向ける可能性を持った本を
積極的に扱っていく考えです。
僕もいくらでもお話聞きますので。
掛川という田舎にある所詮小さな本屋ですが、
この場所から発信したいメッセージは本気です。
社会に対して闘おうとする意思のある
女性が少しでも増えてくれたら
この上ない喜びです。
それが結果として女性ライダーが
増えることにも繋がるような気もしております。

無駄に熱くなってしまいましたが、
そんな考えの元で、今年の10選は
自然とこうなったわけでした。


補足として追記しますが、
・男女や人の心の機微
・自分らしく生きる
・社会の窮屈さ(その中でどう立つか)

これらについて、
自分なりに多くの小説を
読んできましたが、
やはりというか、当たり前というか、
8割ほどの率で男性が悪役なんですね笑
そして、そんな悩める女性につきものなのは、
"自分の価値"が男性に依存することでしか
見い出せないという考え方に縛られてる点。
その中で
変だと気づいて闘うことを決めるのか、
そのまま迷走していくのか、、、
自分の居場所をどう見つけていくのかが
物語全般を通して描かれているわけです。
男性自身も自分の居場所は見失いがちですが。。。
この悪役男性の描かれ方が実に面白くて。
耳が痛いほどに共感部分もあれば、
そんなヒドい男性はなかなかいないだろう
というような描写もあるけれど、
実際はどこかにいるだろうとも思うし、
それだけこの社会に蔓延る男社会、
男という人間の愚かさ、醜さ、
良くも悪くも関わらずにはいられない残念さ含め、
これらの感情がじつに魅力的に
言語化できているという点に驚き、
失望し、反省し、気づかされます。
そろそろ男性自らがそのダメさに気づいて
社会の立ち位置、その振る舞いを
考え直さなければならない。
しかも正解はないという無理難題よ!
となると自分のモノサシをいかに磨いていくか、
感性をいかに磨いていくかにかかってくるはずで。
若者はもちろんのこと、どちらかといえば
中年〜シニア層の男性の価値観を
至急アップデートしなければ
よりよい日本、よりよい人生、
よりよい暮らしに繋がっていかないと
強く感じておるわけでございます。

そんなこんなを考えながら、
日々本屋を営みながら、
バイクに心躍らせ、
いろいろと読書をし、
いろいろと思考に耽り、
この社会を見据え、
よりよい日本像を想像し、
何を捨て、何を残すべきか、
何が美しいのかを考え、
人の育て方を模索し、
あることないこと妄想し、
時に熱く、時に脱力し、
ニヤニヤと、ヘラヘラと、
楽しみながら今を生きております笑

そんな中での今年の10選は
いかがでしたでしょうか。
本の説明こそしていないものの、
気になる本がございましたら、
当店にてお買い求め頂けますと幸いです。
在庫なければご注文も承りますので、
何なりと申し付け下さいませ。


与太話の多さは毎度のことながら、
年末の締めブログは、
この辺で終えたいと思います。

改めまして、2023年
今年一年間ありがとうございました。
ブログも不定期ですが
コツコツと思考を垂れ流すのも
悪くないなと感じております。
また来年もお付き合い下さいませ。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、よいお年を☆

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